ミネラルたっぷり常春ワイン(白)
レアワインに出会うとちょっと興奮しませんか?
私はします(苦笑)。
特に「島」のワインに出会うとテンションマックスです。
以前もタスマニアのワインをご紹介しましたね。
シチリアワインや、ギリシャワイン、クロアチアの本土ではなく島の方でできるワイン、などなど…買ってみたいワインは沢山あります。
今回もその流れで買ってしまった「島」ワイン。
テネリフェ島はどこにあるかご存じですか??
スペインに属しますが、ほぼほぼアフリカですね。なんだか暑そう。
「常春の国」として有名なんだそうです。
調べてみると、リゾート感あふれる素敵な島のようです。
ドイツ人の観光地としても有名なんだとか(笑)
ワインに関係しそうなテロワールとしては、テイデ山という火山があるようですね。
さらに、フィロキセラフリーの土地だそうです。そのため古木でのワインづくりが可能。
常春の国の名にふさわしく、一年を通して過ごしやすい気候のようです。
驚きの香り!!?
開けてコルクを嗅いだ瞬間から、「あれ、これ普通じゃないわ」。
あれ、これヤバイやつかな?!(笑)
はじめ「また劣化ワイン当てちゃった?!」と狼狽したほど、ちょっと変わった香りのするワインです。
どんな香りかというと、硫黄、強いミネラル、温泉、貝殻、ドライなガス、ガソリンぽさ…などです。
火山の影響を受けていることは飲む前から知識として知っていたのですが、こんな火山火山したワインだとは予期しませんでした(笑)
前回の記事でオフ・フレーヴァーについて自由研究しました。
その中で還元についても勉強したのですが、このワインはオフ・フレーヴァーとしてではなく、(造り手の意図か?)ワインの特徴として還元ぽい性質を備えているようです。
(詳しい還元について)
☟
初日は飲めませんでした。
上に述べた還元??ぽい特徴が強すぎて、温泉飲んでいるのかと思いました。
頑張って回してみたりいろいろしたのですが、どうしても楽しめない。
もはや屁こきワイン。
味も硬くてなんだが苦いです。ミネラルの塊かって感じ。
強烈な強さを持っています。
2日目、やっと心を開いてくれた♥
嬉しかったです。
あの硫黄臭さ、温泉臭、貝殻の固さが少し和らぎ、果実も若干顔を出しました。
グラスで回してミネラルの香りを楽しみます。
前回の記事に書いたように、ブルゴーニュでは還元を、ある種の複雑性として醸造技術に盛り込む場合があります。
2日目のこの子はそのブルゴーニュっぽいミネラルの香りが感じられる。
あの特徴がお好きな方ならこの感じ、気に入ってくれるでしょう。
ところで、これ土着品種です。
品種について触れてきませんでしたが、いくつかの品種の混合でできています。
・リスタン・ブランコ (→パロミノのカナリア諸島におけるシノニムだそう。)
・ペドロ・ヒメネス
・ヴィドュエニョス
聞いたこともない品種ばかりですね。
リスタン・ブランコ(=パロミノ)とペドロヒメネスはシェリー酒を作るときの品種ですね。前者の特徴はアーモンドのアロマ。後者は強い甘みが特徴です。
ということで、
全てスペインやカナリア諸島に特徴的な品種ということですね。
上記したようにブルゴーニュに似たミネラル感を出しています。
しかしやはり品種の違いから、全く違った味わいも呈しています。
味わい
まず何度も強調しますが、強いミネラルが前面に出ていてそちらに注意が行ってしまいます。
シャープで酸が強い印象。
果物は白とか黄色の小さい花でしょうか。なんだか上品さがありますね。
みずみずしい梨やレモンの印象もありますが、やはり印象としては火山や岩の印象が強い。
その影響か花や果物の印象も高山植物、つまりごつごつした岩の影でちょこっと咲いてる感じのイメージを私は受け取りました。
表現するのがすごく難しいワインです。
これを飲まれたほかの方がどのように表現していらっしゃるのか興味があります。
マリアージュ
マリアージュと形容できるほどの素晴らしい組み合わせは見つかりませんでした…
しかし、淡白な肉(ささ身とか)の揚げ物や、酸があるのでギョーザにもそこそこマッチしてました。
変わり者ワイン、ミネラルたっぷりワイン探してる人集まれ!!
今まで記事にしてきたどのワインとも異なる、異端児ワインでした(笑)
エチケットはとてもかわいいのですが、プレゼントにするにはちょっと特徴的すぎ??
それはさて置き、ミネラル感がお好きな方、シャープなものが好きな方、変わったワインをお求めの方は興味深く飲めるのではないでしょうか。
私はデイリーとしては飲めませんが、出会えてよかったなと、面白かったなと嬉しく思っています♪